こんにちは、
ともやんです。
カラヤンは、ライブを除くとベートーヴェンの交響曲全集を4回録音しています。
まず50年代にフィルハーモニア管と。
そして、60年代、70年代、80年代にはベルリンフィルと。
個人的には、最初のフィルハーモニア管との全集がベストです。
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個人的には、時代が進むほどにカラヤンは遠い存在になりました。
はっきりいえば、純粋な音楽家が、指揮もする実業家という感じになりました。
僕は、カラヤンに対してそういう印象を持ってしまいました。
だからカラヤンというと70年代初頭のブルックナーやチャイコフスキーまでで、
やはりアーティストカラヤンとなると60年代までです。
これは完全に偏見ですが、特に70年代以降は聴く気がしません。
だから、カラヤンのベートーヴェン交響曲全集は、演奏自体をとれば、1にフィルハーモニア管とのモノラル盤、2に60年代のベルリンフィルとのステレオ盤です。
このフィルハーモニア管との演奏を聴いていて、じつは悲しくなってきます。
このまま音楽家として偉大になってほしかったと。。。
■カラヤンのベートーヴェン 無理があった美の追求?
カラヤンでいいのは、基本的に変なことをする人ではありません。
カラヤンに対して偏見を持っていると言いましたが、カラヤンは、若手美人女優として売り出してから、年齢を重ねてからもその美貌で勝負していったことです。
それはもしかして無謀な挑戦だったのかもしれません。
もっと幅広い芸を身に付けたり、深みや味わいを追求したりした方が良かったのに、あくまで見た目の麗しさで勝負することを続けたように感じます。
でも、そうなるとどうしても無理が生じてきます。
それが逆に痛々しく感じるときもあります。
そして晩年、ベルリンフィルから追い出され、ウィーンフィルと録音した演奏には、そんな仮面を脱ぎ捨てたカラヤンが聴けるらしいです。
改めて聴いてみたいと思います。
■カラヤン&フィルハーモニア管 真っ向勝負の爽快さ
カラヤンがフィルハーモニア管とベートーヴェンの交響曲全集を録音したのが、51年から55年で、ほぼフルトヴェングラーが健在の頃でした。
このカラヤンの演奏は、フルトヴェングラーを意識したかどうかは不明ですが、大打者に真っ向勝負の剛速球で挑む若手投手のように爽快な清々しさを感じさせる演奏です。
録音がモノラルなのが残念ですが、カラヤンのベートーヴェン交響曲全集ならこれを聴かなきゃ始まらないと思います。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン - Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第1番 ハ長調 Op. 21
Symphony No. 1 in C Major, Op. 21
1.(07:28) I. Adagio molto - Allegro con brio
2.(06:12) II. Andante cantabile con moto
3.(03:44) III. Menuetto: Allegro molto e vivace
4.(05:41) IV. Finale: Adagio - Allegro molto e vivace
total(23:05)
フィルハーモニア管弦楽団 - Philharmonia Orchestra
ヘルベルト・フォン・カラヤン - Herbert von Karajan (指揮)
録音: 21 November 1953, Kingsway Hall, London UK
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交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, "Eroica"
5.(14:30) I. Allegro con brio
6.(16:19) II. Marcia funebre: Adagio assai
7.(05:45) III. Scherzo: Allegro vivace
8.(11:48) IV. Finale: Allegro molto
total(48:22)
フィルハーモニア管弦楽団 - Philharmonia Orchestra
ヘルベルト・フォン・カラヤン - Herbert von Karajan (指揮)
録音: 1 December 1952, Kingsway Hall, London UK

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